ここではノードシンセ1、ノードシンセ2に共通な、プログラム保存用のメモリーカードについて。それと外部からのプログラム書き換え法を解説していきます。


Q1.ノードリードに使えるカードはどんなものですか?

A1.PCMCIAカード、(PCカード規格TypeI)型のSRAMカードと呼ばれるもので、容量は64KB以上とされています。(メガじゃないよ、キ・ロ・バ・イ・ト!)他に特徴としてバックアップ用のバッテリー(CR2025)を内蔵していることです。
取扱店からクラビアの純正カードを取り寄せるか(各自確認してください)I/OデータのPCMCIAカードなどが入手できるようです。
いずれにしても、あまり一般的ではなく、店頭に置いてあるところは少ないようなので、取扱店、または電脳ショップに確認しましょう。(2000年7月21日現在)
余談ですが、コンパクトフラッシュカードをPCカードアダプタに挿した物はダメでした。(-_-;)

ハギワラシスコムのPCMCIA(SRAM)カード Alesis クワドラシンセ用のPCMCIA(SRAM)カード
バッテリーのフタをロックするツメと、書き込み防止用スイッチが見える。

Q2.音色ライブラリーのプログラムデータをカードに読み込むにはどうすればよいでしょうか?

A2.音色データの流し込み???初心者の方にとってはイメージが湧かないかもしれません。
まず音色データというものはMIDIのデータとして存在します。
みなさんご存じのように、MIDIは「この鍵盤をこの強さ(正確には速さ)で押した」というような情報をデジタルデータ化したものです。
そのMIDIの取り決めの中で、各社各機種ごとの内部プログラムデータ(音色データ)もMIDIデータ化できるようにしてあるのです。
「エクスクルーシブ・イベント」というやつです。
演奏データがシーケンサやコンピュータのMIDIプレーヤ等で再生されて外部の機器(シンセサイザー等)で受信すれば当然演奏を始めます。
それは、送ったMIDIデータに「これは演奏用のデータだよ」という印が付いているからなのです。
この「印」が「これはクラビアのノードリードの音色データだよ」となっていれば、これを受信したノードリードは「演奏しないけど音色を替えるのねー」と判断して自らの音色データを書き換える作業をします。
回りくどく書きましたが、書き換えたいバンクにしたノードリードに、解凍して出来たMIDIファイル再生して受信させるだけなのです。
これで、MIDI経由で音色が書き換えられます。



では具体的に・・・。
ノードシンセサイザー側のMIDIチャンネルですが、グローバルMIDIチャンネルが”16”になっていることを確認してください。通常のMIDIチャンネルはいくつでも結構です。
マニュアルを見に行かなくてもいいように書いておきますが、SHIFT+MIDI CHを押してもう一度MIDI CHを押すと値が出ます。
クラビアのサイトに置いてある音色データのグローバルMIDIチャンネルは”16”になっているようです。
さて、機器のセッティングです。
コンピュータ、シーケンサ等からノードシンセサイザー(受信側)にMIDI信号が伝わるか確認し、ノードシンセ側を書き換えても良いバンクにしておきます。
複数台のノードシンセすべてがグローバルMIDIチャンネル16でMIDI受信可能な場合、
他のノードシンセもプログラムが書き換わってしまいますので十分注意してください。

そして、ダウンロードして解凍したMIDIファイルを再生します。
すると、ディスプレイのプログラム表示がみるみる変わっていくじゃないっすか!
この時点で演奏しても取り入れたプログラムになっていません。なぜなら、今あるプログラムはバッファ(一時記憶メモリー)に入っているものだからです。
ですから、プログラムを選び直して下さい。



複数台のノードシンセサイザーを同一システム内で使うときは、グローバルMIDIチャンネルをそれぞれに割り当てて管理しましょう。
例えば、グローバルMIDIチャンネル”14”でシーケンサ等に記録した音色データは”14”でしか読み込めないので他のノードシンセサイザーに影響を与えることはありません。

  

Q3.ノード・リード用の純正のカードを購入したのですが、新しい音色を書き込むために、このカードをフォーマットしてしまっても、あとで元に戻すことはできますか?

A3.クラビアのサイトにある音色データ、またはここにある圧縮ファイルをダウンロードして"A2."の作業を行えば戻すことが出来ます。


Q4.音色をカードに流し込む・・・とは逆の作業、つまりカードに保存した自分でつくった音色を、MIDIデータとしてコンピュータに保存することは可能ですか?

A4.可能です。
まずは送信/受信機器の準備をしましょう。
ノードシンセサイザーからシーケンサ、コンピュータ等、MIDI記録機器にMIDI信号が伝わるか確認し、送信側を書き出したいバンクにしておきます。
このとき、グローバルMIDIチャンネルは、特に理由がない限り”16”のままで結構です。
受信側の機器、コンピュータのシーケンスソフトでしたら録音状態にしておきましょう。
次に、"OCT SHIFT"(オクターブシフトボタン)の下に"DUMP ALL"、"DUMP ONE"と記してあるとおり、このボタンを使います。

ひとつのバンク(99プログラム)を書き出す
ホイールのすぐ上にある"SHIFT"ボタンを押しながら"DUMP ALL"押下で、現在のバンクすべての99音色がMIDIアウトより出力されます。

ひとつのプログラムを書き出す
"SHIFT"ボタンを押しながら"DUMP ONE"押下で現在選ばれている音色のみがMIDIアウトより出力されます。

  

nord1用音色プログラム 3バンク1パフォーマンス×4ライブラリー (112KB zip)
※nord1用とありますが、nord2でも受信可能で、近いセッティングになります。

nord2用音色プログラム 3バンク1パフォーマンス×4ライブラリー (115KB zip)
※nord2用とありますが、nord1でも受信可能です。ただしその場合はSync waveなど一部の機能を使ったプログラムは作者の意図するサウンドにはなりません。
注意!
解凍して出来たmidファイルを実行すると、あなたのPC環境によってはエクスクルーシブデータがドバーっと行く場合があるので受け側の現在のバンクを書き換えてもよいか確認してください。

※パフォーマンスとは、最大4つのスロットを使って作られているプログラムのことです。


※当コンテンツの利用が原因で、データの消滅などの損害がありましても当方は責任を負いません。十分注意して実行してください。